SSUの効果(比較試験結果)

SSUと従来塗装方式による比較試験結果

SSUを採用する事で、以下の点に大きな効果が確認されました。

【試験結果】

  1. 塗料削減率:最大43%
  2. 膜厚向上率:最大45%
  3. 塗装品質の仕上がり向上

① 溶剤塗料(ウレタン系/10:1配合)

● 手動塗装

従来塗装条件より低圧状態にして塗装した場合、圧縮空気系では塗装の仕上がり状態が非常に悪くなり、外観不良が発生したが、SSU系では低圧下でも正常な塗装状態を保ち、外観は良好であった。
さらに、溶剤希釈率を下げた場合、SSU塗装による使用塗料の削減率が最大43%となった。

手動塗装 キャリアガス 溶剤希釈率 塗装圧
[MPa]
塗料使用量
[gr]
コート数
[回]
仕上り 塗料削減率
[%]
従来塗装(標準) 圧縮空気 70% 0.250 36.1 4 良好
従来塗装(低圧) 圧縮空気 70% 0.175 27.0 5 不良
SSU(低圧) SSU 70% 0.175 25.5 良好 -30
SSU(低圧・高粘度) SSU 35% 0.175 20.6 良好 -43

● 自動塗装

手動塗装テストと同一塗料を吐出量を一定にし、従来塗装とSSU塗装での比較実験を行った。
SSU系(低圧・高粘度塗料)塗装では、膜厚の上昇がみられ、向上率は最大45%となった。

自動塗装
(ロボット)-1
キャリアガス 溶剤
希釈率
塗装圧
[MPa]
塗料使用量
[gr]
コート数
[回]
仕上り 膜厚
[μm]
膜厚向上率
[%]
従来塗装(標準) 圧縮空気 70% 0.250 46.7 2 良好 19.8
SSU(低圧・高粘度) SSU 50% 0.175 46.7 2 良好 28.7 +45

膜厚を一定に調整した場合、SSU系(低圧・高粘度塗料)塗装では、塗料の使用料は最大34%減となり、手動装置と同様な効果が確認できた。

自動塗装
(ロボット)-2
キャリアガス 溶剤
希釈率
塗装圧
[MPa]
塗料使用料
[gr]
コート数
[回]
仕上り 膜厚
[μm]
塗料削減率
[%]
粘度
[秒]
従来塗装(標準) 圧縮空気 70% 0.250 43.0 2 良好 11.0 11.7
SSU(低圧・高粘度) SSU 50% 0.175 28.3 2 良好 11.3 -34 14.5

SSUと従来塗装方式による比較試験結果(塗装断面)

SSUで塗装した場合、バラツキの少ない塗装が可能になる。その結果、膜密度が向上していることが確認できた。

【従来の圧縮空気による塗膜断面】
(低い膜密度)

SSU方式による塗膜断面】
(高い膜密度)

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